早すぎた男 南部陽一郎物語 時代は彼に追いついたか

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早すぎた男 南部陽一郎物語 時代は彼に追いついたか

豊中市議会議員 中岡裕晶さん

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豊中市議会議員 中岡裕晶さん

私自身、南部陽一郎博士といえば、「自発的対称性の破れ」に関する研究で、2008年ノーベル物理学賞を受賞された素粒子物理学者であるという報道事実程度にしか存じ上げませんでした。

そんな折の2011年、彼の南部博士が、なんと私が住まう大阪府豊中市の名誉市民になっていただけるという知らせを耳にし、それ以来、傑出した科学者に対する敬意に加えて、我がまちの著名人として大変誇らしく感じているところです。

「20世紀最高の物理学者の1人」と称された南部博士のこと、ノーベル賞級の業績をいくつも挙げられていることから、抜け目なくエリート街道をまっしぐらに突き進んでこられたのでしょうか、、、否、真実は数々の手痛い失敗や遠回りを何度も味わう研究者人生だったようです。

本書はそんな博士の「人としての大きな魅力」が詰まった一冊です。彼の研究は「時代を先取りし過ぎていた」とも言われているそうです。まわりの科学者達にとっても極めて難解な理論だったせいでしょうか、ノーベル賞の受賞すら遅すぎたくらいだったとのことです。本書のタイトルの「早すぎた男」というのはそうした思いも込められているのでしょう。

我が国が生んだ稀有の天才物理学者が21世紀の科学にもたらした壮大な貢献を、成功と失敗、悲喜こもごもの人生の評伝を交えて語ってくれる本書。これから学問にチャレンジする方々はもちろん、人生の壁を乗り越えたいという向きには最高のおススメの書です。

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