東電OL殺人事件

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東電OL殺人事件

てらさん

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てらさん

心に深い闇を抱えた一人の女性のノンフィクションルポ作品である。
昼間は東京電力に勤めるエリート女子社員、ところが夜は渋谷で自分にノルマを課して売春を続けていたが、事件に巻き込まれ殺害されてしまった。
事件当時、世間でも随分と話題になったが、本書は興味本位な視点からではなく、高学歴家庭で何不自由ない家庭環境に生まれ育ち、本人も高学歴で高収入を得るエリート生活を得ながら、自分の体を不特定多数の客に売る自虐行為に走らざるを得なかった彼女の心の闇、人間の「性」の問題に踏み込んだ問題作である。Sex依存症という病が一般的に周知されて久しいが、これは誰もが陥る可能性を孕んでいる。何故Sexに依存せざるを得なかったのか、彼女を支配していた恐ろしいほどの孤独と虚無感を今も抱いている人は多いと思う。本当に人間を救うものは何か、本書を通してそのことを強く問われる思いである。

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