間抜けの実在に関する文献

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間抜けの実在に関する文献

百間さん、ぼくの大好きな作家です。
お店をやっていた時、だいたい4月の半ばから終わりにかけて、毎年のように新入社員が本を買いに来ていました。
「社長に、何でもいいから本を1万円分買って読んで、レポートを出しなさい!」って言われましたと、、^^

駅前ビルにあった会社なんですが、面白いことをさせる社長さんがいたもんだと、感心していました。
ただ、本を買いに来る新入社員は殆どが「何を読んだらいいのかわからないので、おすすめありますか?」と聞いてきました。
『今までどんな本を読まれた事がありますか』と聞いて、その人の好みに合ったものか、それこそチャレンジしてみたら?と思うものを勧めていましたが、その中でも一番多く勧めたのが内田百閒でした^^

間抜けの実在に関する文献は、他の百間のタッチとは違う話があって淡々と書いているんですが、それも読み終えると、いつもの優しさが溢れてくるような、後味が心地良い話になっていたりします。
おそらく今の時代に百間が生きていたら、アウトだと声高に叫ぶハラハラさん(何にでもハラハラ付ける人たち)が許さないと思いますが(笑)、この方の書く文章は、本当に面白くて優しさに溢れていて、やっぱり今の時代に一番必要な寛容なこころを教えてくれるように思います。

読まないと損です^^